'silent' mutations
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12/20の記事です。
“サイレント変異”というのは,“指定するアミノ酸が変化しない,(遺伝情報の)1文字の変異”です。これは,複数のコドンが一種類のアミノ酸を指定しているためです。
『私たちは皆,サイレント変異は無視されるべきだと教えられており,人々は本当にそれに注意を払ってきませんでした。』MarylandのBethesdaにある,National Cancer InstituteのChava Kimchi-Sarfatyは言います。しかし,同じアミノ酸配列を持つタンパク質が異なる振る舞いをすることが明らかになりつつあります。
彼女らは,人体内で頻繁に起こる,毒素を細胞外に輸送するタンパク質(toxin pump)の3つの変異(うち2つがサイレント変異)について研究を行いました。
※このタンパク質の何らかの変異により,癌細胞をが細胞外に毒素を排出するようになり,化学療法に抵抗性を示すようにします。 これが“サイレント変異が関わっているのではないか”というヒントになりました。
チームは,少なくとも1つのサイレント変異を含むタンパク質の形が,通常のタンパク質の形とかすかに異なっていることを示しました。また,この変異を持った細胞は,toxin pumpを阻害する薬品を加えても増殖は抑えられませんでした。
『サイレント変異によってタンパク質の機能が微調整されている』と言う研究者が20年近く前にいましたが,注目されていませんでした。サイレント変異はこのような働きをしているのかもしれません。
サイレント変異には他の働きがあることも知られています。例えば,“RNAスプライシングのの方法を変化させる”といったことがあげられます。 (嚢胞性繊維症という肺病は,『スプライシングの変化によってタンパク質が不活性となるために起こるかもしれない』という報告もあります。)
チームは,今後もっと多くの遺伝子についても研究を行っていくということです。この研究によって,個人の遺伝情報に基づいて薬を使い分けるオーダーメード治療などで医師の役に立つことが期待されます。
コメント
サイレント変異がなぜタンパク質のフォールディングに影響するのかについて,読みながらいろいろと考えましたが,いまひとつ良い文章が浮かばないので,また追記します。